(情報企画部員分科会参加レポート)
第1分科会(研究部)
『組織化の答えはこれだ!』
- 組織化のイメージを共有し実践へ -
「あい・学校スマイルプラン」では「学校事務の高度化」を事務職員のミッションと掲げました。組織化は、そのミッション達成に向け事務基盤の強化を図っていく実行策の1つです。しかし、事務職員それぞれが少しずつ違ったイメージを持っていて、イメージを共有することが難しいと思っている方も多いのではないでしょうか。
第1分科会では、組織化についてのイメージを共有するための具体案が示され、以下の3部構成による発表がありました。
1 モデルプランの提案
組織化をより具体的にするためにモデルプランの提案がありました。学校事務共同実施要綱(案)により共同実施組織の規模や運営方法を定め、事務処理工程については業務フロー図が提示され、導入によって期待されるメリットの説明がありました。また、職位バランスを考えた組織づくりや法的整備の早急な取り組みなど、課題についても述べられ、それぞれの地域に合わせた柔軟な取り組みが必要になるとのことでした。
2 実践報告
「業務フローを活用した取り組み」と「研究部が提案するワークショップの導入」。この2つを用いて、研究部とある地域との共同実践報告がありました。これにより、組織化の利点や課題が明確になり、よりイメージしやすくなりました。ワークショップとは、事務処理統一化のための協議手法として、業務の問題について自らが考え意見を出し合うというもので、事務職員の意識統一という点でも共同実施に有効ということが分かりました。
3 シンポジウム
午前の全体会で講演をされた日渡円氏と三重県教育委員会研修主事の西井直子氏を迎え、「二人が考える組織化とは」、「想定される課題への対応」、「内外の理解を得るには」といった3つの切り口から会は進行しました。実際に、長年組織化に携わってきたお二人からは、それぞれの立場で得た経験から、組織化実現へ向けた助言と、提案されたモデルプランの問題点をご指摘いただき、それぞれの地域に持ち帰って実践を行っていくためのヒントを得る機会となりました。
今回の発表で研究部と講師のお二人が共通して主張されたことは、「組織化は目的ではない」ということと「実践と検証を積み上げ、現場からの政策提言をしていくこと」でした。単に事務処理機能の向上で終わらせず、組織化を手段として、子どもと地域のための取り組みを実践していくことが重要です。組織化の具体的な形と今後の方向性について考えを深めることができた分科会でした。