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(情報企画部員分科会参加レポート)

第3分科会(名古屋支部)

『"学校事務新時代" 今、名古屋が変わる』
- 進化(深化)する組織とシステム -

 

 名古屋支部は、50周年の節目となる昨年度、「名古屋の学校事務のグランドデザイン」を策定し、今年度は「学校間連携の推進」を年次テーマに研究実践を進めています。学校事務の組織化をいかにして進め、現状の課題をどのように乗り越えていくか、若い世代を中心とした前向きな意思とエネルギーが感じられる発表でした。

 分科会では最初に、急激な世代交代を始めとした名古屋の学校事務の現状と課題に触れ、これらに対する改善策としての制度の導入を中心に、名古屋の学校事務の現状報告がありました。この中で特に興味深かったのは、平成23年4月に設置された「学校事務支援センター」の紹介でした。このセンターの主な業務内容は、?経理・管財事務の集約化、?事務改善に関すること、?学校事務職員の人材育成、?学校間連携に関すること、の4つとのことです。名古屋市以外の者にとってはおぼろげだった「学校事務支援センター」でしたが、ビデオによる紹介や写真等による説明もあり、より具体的なイメージを持つことができました。

 現状報告に続いて、改善策についての提案がありました。全校実施2年目となる名古屋市の学校間連携ですが、相互点検やサポートなど、成果が見え始めているものがある反面、実践を進める中での問題点もあります。学校間連携にかかわる組織単位として「学校事務職員」、「学校」、「学校間連携組織」、「学校事務支援センター」、「市教育委員会」を設定し、問題点をこの5つに分類・整理して説明されました。
続いて、これらの解決策の重要な役割を担うものとして、「学校事務支援センター」が挙げられ、これとのかかわり方とともに大きな観点から学校間連携の発展性に関する提案へとまとめられました。

 後半は、助言者である三重県教育委員会福利・給与室小中学校給与グループ主幹の倉田幸一氏、豊橋市教育委員会教育部教育政策課事務指導主事の小林雅代氏、そして名古屋市立天白養護学校事務長の松岡美晴氏を交え、ポイントを絞った討議が行われました。倉田氏は13年ほど経過した三重県の共同実施実践の経験から、小林氏は2年目を迎えた豊橋市における共同処理組織運営の経験から、松岡氏は拠点校の事務長であったときの豊富な経験から、課題解決に向けての有用なヒントを述べられました。それぞれ実践に基づく貴重なアドバイスとして重く受け取りましたが、特に「できることから一所懸命進めていくことが重要です」との言葉が一番ストレートで印象に残りました。会場の参加者も各地区の活動を進める上で、あるいは学校事務の組織化というものを理解するうえで、何かしらの発見や収穫があったのではないでしょうか。



 


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