(情報企画部員参加レポート) 実践報告 「あい・学校スマイルプランの推進に向けての実践報告」
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あい・学校スマイルプラン推進に向けての実践報告では、6支部からスマイルプランに関連した実践報告が行われました。
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1 愛日支部 『愛日支部における各市町の現状について』 愛日支部は9市2町で構成されており、安定した事務機能構築のため学校事務の組織化及び事務指導員制、さらには研修体系の整備、人材育成(少経験者研修や財務マネジメントを視野に入れた研修)に力を入れています。学校事務の組織化によって、学校事務の平準化及びOJTの充実、情報の共有化が進んでいるそうです。これらが、システム化や法整備といった改善にもつながり、現在は、学校徴収金のシステム化や校務支援ネットワーク整備も進められているとのことでした。 今後は、学校事務の組織化に伴い研究会や事務職員会の活動の見直し、組織化の方向性の見定め、市町間の格差是正やミドルリーダーの育成が課題として挙げられ、広域支部での均衡を図る難しさを考えさせられました。
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一宮市は、平成20年度から共同実施加配が実施され、これを有効活用することで質の高い学校事務を実現し、ひいては学校経営により参画できるようにすることを目指し継続的に研究しています。 具体的には、平成20年度より先進地域の共同実施を研究し、事務の効率化、標準化につながる内容の検討を進めてきました。また、ワークショップを通して共同実施を進めるにあたっての課題についても議論を深め、ここで出た意見を踏まえた市内各地区独自の共同実施を実践していると報告がありました。 後半では、事務長を中心にした共同実施の実践として、共同実施加配実践校から給与や旅費事務等を組織的に処理しているという報告がありました。学校間で連携することにより、どの学校でも同じレベルの事務処理を行えるという利点があります。今後の課題として、一宮市が進めているコミュニティ・スクールとの連携等も挙げられ、地域との協働が重要であることを再認識しました。
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3 海部支部 『情報ネットワーク事業の構築と情報の提供』 海部支部は、「的確に情報を提供できる事務職員」を目指し、情報マネジメントに力を入れています。具体的な実践としては、海部地区事務研究会のホームページ管理・運営、及び、様々なネットワークの構築が行われています。このような情報発信は、学校事務職員以外の学校職員へのPRとなるとともに、的確に情報を提供できる学校事務職員として信頼を得るための手段として有効だということがわかりました。それから、ネットワーク構築の一つとして、「手引きの作成」が行われていますが、若手学校事務職員が作成に関わる活動が人材育成につながると同時に、少経験者の事務処理の一助やベテラン職員の事務処理の点検にも利用され、全ての学校事務職員の資質向上につながっているとの報告がありました。どの世代でも向上心をもって関わることで自らを磨いていけるのだと感じました。各市町村でコンピュータ環境が違うためインターネット接続規制等の問題もありますが、今後も、さらにコンピュータを活用した事務改善に力を入れていきたいという報告がありました。
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4 設楽支部 『設楽町実務事例研修会』 設楽支部からは、小規模地域ならではの問題点やそれを生かした実践の報告がありました。具体的には、実務事例研修会の中での諸手当認定事務や旅費事務の相互チェックを通して、誤りを早期発見することで追給や返納が減少している、他校の事例を知ることで知識の共有化が図られ、支部全体のレベルアップにつながっているといった成果の報告がありました。しかし、兼務発令等の法的整備やベテランの退職に伴う新たなリーダーの育成、少経験者への研修方法等の検討などの課題も明確にされ、教育委員会や関係機関との意思疎通や連絡調整を図りながら課題解決に向けて取り組んでいるとのことでした。
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5 丹葉支部 『学校間連携の推進、組織化と人材育成』 丹葉地区は、平成13年度より本年度まで6校が情報加配及び共同実施加配として複数配置され、「学校間連携」や「共同実施」についての研究を行っています。各市町の実情にあった組織化が実践され、相互点検及び支援体制が定着してきており、学校事務の効率化・平準化につながっているという心強い報告がありました。そして、それぞれの地域に合わせた柔軟な取り組みこそが、学校事務の効率化につながり、ひいては教員の負担軽減、指導等の時間の確保に結びつくことがわかりました。
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6 知多支部 『ステップアップ』 -組織的学校事務への転換を図る- 知多支部では、東海市が共同実施加配を受けたことにより組織的学校事務への転換を図るため、共同実施での処理方法や事務の効率化、さらに事務支援等についての研究・実践が進められています。具体的な実践としては、新規採用学校事務職員の研修について、職場研修のみならず市教委主催で市内の事務長等が講師をするといった研修が実施されています。さらには、学校事務職員一人一人のスキルアップを目指すとともに、共同実施ブロックごとの実践を市内全体へ発展させていくといった学校事務支援体制の充実も図られています。 今後は、少経験者が増えていく中で、これからの学校事務をどのように継承し発展させていくかが課題に挙げられており、良質で均一な行政サービスの提供をするための学校間連携・事務支援体制整備の重要性について改めて考えさせられました。
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6支部の具体的な実践報告を聞き、「共同実施」と一言で言っても、地域や年齢・経験などで考え方や対応の仕方に違いがあることがわかりました。また、それを踏まえた上での各地区の実情にあった共同実施を研究し、実践しているとのことで、新しい発見がたくさんありました。今回の報告で得た収穫を各支部へ持ち帰って、課題解決に向けたヒントにしていけたらと思いました。 |