学校事務研修会記録
平成 22年 5月 18日 刈谷市総合文化センター小ホール
演題 「あいちの教育に関するアクションプラン」
講師 愛知県教育委員会 総務課教育企画室
室長補佐 横井英行 氏
1 アクションプラン策定の背景
今日の教育問題の多くが、子どもだけでなく、親や教員、地域の大人たちにとっての大きな課題であるとの認識の下、中期的視点に立って、今後取り組むべき具体的内容を明らかにした本県初の教育に関するアクションプランを策定しました。また、教育基本法の改正により、地方公共団体に対して、教育振興基本計画の策定に関する努力義務が課されたことから、愛知県では、アクションプランを愛知県の教育振興基本計画に位置付けました。
2 計画の性格
(1) 教育の実施主体は、家庭・地域・学校
まず、教育を実際に担う家庭、地域、学校のそれぞれに取り組んでほしいことがらをメッセージとして打ち出し、その上で教育委員会として行う、様々な支援策や教育環境の整備について明らかにしています。
(2) 教育委員会だけでなく知事部局、警察本部と一体となり、市町村教育委員会との連携の下で策定
アクションプランが対象とする範囲を、教育委員会の所管事項だけに限定せず、知事の部局や警察本部が所管する、例えば、子育て支援や地域安全など教育と深いつながりを持つ分野にまで広げました。
(3) 数値目標の設定
家庭、地域、学校、そして教育委員会がみんなで同じ方向を向いて努力しないと達成できないような目標が多くを占めています。
3 目標年度
19?22年度で実施、23年度からの計画(5年計画)も策定中
4 計画の構成
あいちの教育の基本理念とは、
「自らを高めること」と「社会に役立つこと」を基本的視点とした「あいちの人間像」の実現
めざす「あいちの人間像」とは、
・かけがえのない自他の命を大切にすることのできる人間(徳)
・自らの人生をたくましく切り拓き、社会に生かすことのできる人間(知)
・健やかな体をつちかい、豊かな文化を継承し創造することのできる人間(体)
・次代を展望し、世界に視野を広げ活動することのできる人間(今日的な教育課題)
4つの人間像毎4?5の「取組の柱」で構成され、それぞれの柱ごとに、現状と課題、家庭・地域・学校で取り組んでほしいこと、愛知県教育委員会として取り組む今後の施策の方向を順に記載してあります。
5「家庭・地域・学校の協働による教育の推進」のためのキャンペーン活動について
・平成19年度 ノーテレビデー・ノーゲームデーキャンペーン(HP掲載)
県庁では、全庁一斉定時退庁日である毎週水曜日をノーテレビデー・ノーゲームデーとしました。市町村や学校でも早くから取り組んでいるところがかなりあります。
・平成20年度 モラルの向上キャンペーン 3種のポスターを作成、愛知県経営者協会、連合愛知とも協働して取り組んだ。
・平成21年度 情報モラルへの取組・キャンペーン 携帯電話の使い方、持たせ方などの啓発活動を大学・NPOとも協働して取り組んだ。
・平成22年度 引き続き情報モラルやモラルの向上について取り組んでいく。
新しい教育振興基本計画について
今年度の秋頃には素案を作成したい。作成したら、パブリックコメント等意見聴取していく予定です。