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《 分科会参加レポート 》

第2分科会(研修部)

今日から取り組む「学校事務カイゼン」

 第2分科会は、前半を研修部からの発表、後半は「学校事務もトヨタ式カイゼンが変える」と題して、梶浦税理士事務所所長 梶浦潮氏による講演の2部構成で行われました。

 前半の研修部の発表では、溢れかえるモノや情報の中で余裕がない学校事務職員の状況を変えるために、ムリ・ムダ・ムラをなくし、そこから得た余裕を必要なことに投入して成果を得るカイゼンは、有効な手立てであり、子どもたちのためになる取り組みになると紹介されました。

  「4S(整理・整頓・清潔・清掃)」「見える化」「なぜ?を5回繰り返す」などのカイゼンの代表的な手法の説明。「いかにお金や手間をかけないか」「すで にあるものを使いこなす」視点からの小さな思いつきや工夫を、手っ取り早くやってみて、さらに繰り返すことの大切さ。カイゼンを心理的な負担にしないため に、目標は低く設定して、明るく、楽しく、ダメもとで取り組もう。このような発表の後、「今日からやってみよう!」と簡単な例を取り上げ、カイゼンの進め 方の演習を行いました。

 後半の梶浦氏の講演は、「カイゼンは、学校の世界でも必ず役に立つ哲学です。ぜひ、取り組みを進めていってください。愛知の人材育成に活かして下さい。」との熱いメッセージから始まりました。

「ジャスト・イン・タイム」 :
必要なときに必要なだけ取りにいく仕組み。生産能力の低い人に合わせて、ムダをなくす。また、全体での底上げを図る。
「自働化」 :
前工程で品質を造りこむことで後工程の付加価値の無い作業を軽減させること。

 この2つは、トヨタ式カイゼンの柱となる視点だそうです。他にも、工程を徹底的に細分化して「お客様」の視点で価値を判断する、理論在庫数を把握する、多能工化、ネック工程を見つける等、盛り沢山で難しい内容でしたが、事例を交えながら分かり易く説明をいただけました。

 また、「生産工学について、入門書でよいので読むと参考になりますよ。」とのことでした。「何が原因かを突き詰めていくときに、人に原因を求めると解決できない。」「ひとりの100点より、全員の50点」「人は気持ちで働く」という言葉が印象的でした。