平成22年度県大会 分科会概要
◇第1分科会(静岡県担当)
私たちの未来予想図 - 夢に向かって「つなぐ」「育てる」 -
あなたには、夢がありますか? 夢という大きなものでなくても、目標をもって毎日仕事をしていますか?忙しい毎日の中でも、夢や目標を持っていなければ、どこに向かって進んでいるのかわかりません。また、生き生きと仕事をしていくことができるでしょうか。
浜松市は、12市町村が合併をし、政令市となりました。「浜松市は一つ」浜松市事務研究部では、それぞれで行われてきた事務処理の統一化を目指しています。また、事務改善の募集を行い、お互いに刺激し合いながら、学校に新しい風を吹かせています。紹介された事務改善の数々を、学校に持ち帰って次の日から使ってください。事務改善が広がれば、もっともっと元気な学校が東海に広がり、そこに集う子どもたちの笑顔につながります。
先輩が自らの姿で後輩に教え、後輩たちはその思いを受け継ぎます。若い人たちの生き生きとした発表に元気をもらい、自分の目標が見えてくるはずです。若い人に見ていただきたいこの分科会。もちろん、ベテランの方も歓迎します。
さあ、2月9日、未来へのとびらにご案内します!
◇第2分科会(愛知県担当)
学校クリエイティブ集団「ジムコ」! - 新しい学校間連携の形を探る -
私たちは、新しい学校間連携の形を提案します。
特定の現場のニーズに直接応えるための連携組織をつくり、「ジムコ」と名付けました。ジムコは、これまでの研究会の方法と、ここが違います。一般的マニュアルは作りません。あなただけのためのマニュアルを作り、あなたの実践を直接サポートします。ジムコは、これまでの共同実施と、ここが違います。平準化や効率化といった方向の事務改善ではなく、あなただけが取り組む新しい挑戦をお手伝いします。
『図書備品購入』‥‥校内特製図書券を使って児童の声をききました。
『個人情報保護』‥‥町教育委員会と協働してセキュリティポリシーを作りました。
『学校ガイドブック』‥‥保護者にアンケートをとってその声を反映させました。
これらは学校に成果を残せた実績です。しかし、新しい連携の試みなので、うまくいかないこともたくさんありました。そこから見えてきた課題も正直にお見せします。ツッコミどころ満載の分科会になるかと思いますが、ぜひ、みなさんも一緒に、新しい連携を考えてみてください。
◇第3分科会(岐阜県担当)
知っておきたい危機管理 - 突然くる、その時のために -
中津川市は岐阜県で唯一、東海地震の地震防災対策強化地域と東南海及び南海地震の地震防災対策推進地域の両方に指定されています。学校施設の耐震化は進んでおりますが、私たち学校事務職員は日々の仕事に追われ、学校職員として地震や災害について考えたり、実際に災害が起きた時の避難方法や学校が避難場所になった時のことなどを想像してみる機会がほとんどありませんでした。
その唯一の機会と言ってもいいのが学校で定期的に行う「避難訓練」です。研究を始めた当初に事務職員研修会で行ったアンケートでは、避難訓練での事務職員の役割は「非常持ち出し」という回答が多数でした。しかし、多くの事務職員は役割はあるが訓練には参加していないという回答で、地震防災対策強化地域及び推進地域に勤務しているにも関わらず危機意識が低いことが明らかになりました。そこで、地震を中心とした災害への対策の状況などを知り、それを基にしながら学校事務職員として、災害に対しての心構えや、事前に出来る対策、実際に起こった場合の行動などについて考えてみることにしました。
学校における「危機」は、地震を中心にした自然災害だけでなく、火災や不審者、また情報漏洩といったある種、人為的な災害が発生する可能性も大きいということに気づきました。これも非常に大切な問題であり、事務職員として関われる部分、関わらなくてはならない部分が多くあるのではないかと考え、それらも含めた大きな意味での「危機管理」について研究することにしました。
「学校事務職員」の視点でそれぞれの学校における危機管理の現状を把握するためにアンケートを実施し、その結果を基に、万一の時に自分たちがどう動けるかをシミュレーションし、そしてさらに、「新規採用者や経験の少ない者でも、いざというときに役に立つように」ということも考えました。本市の事務職員研修会は、ここ数年2名ずつの新規採用者を迎えています。また、臨時採用者の数も増え学校現場で働いた経験の少ない者が増えてきている現状です。そこでこの研究が危機管理を意識すること、また、危機管理の想定をすることに役立ててほしいという願いを込め、初歩的なことも押さえながら研究に取り組みました。そして、経験の多少に関わらず、避難訓練や職員研修などに積極的に参加し、定期的なシミュレーションや研修の機会を生かして、学校の危機管理に取り組むことができる学校事務職員を目指すための入り口、きっかけとなりました。
発表の中では初任事務職員の太郎くんが登場し、我々に代わって様々なシミュレーションを体験しながら学んでいきます。皆さんも太郎くんを自分に置き換えて一緒に学び、考えてみてください。
◇第4分科会(三重県担当)
子どもの育ちを支援する共同実施を目指して!最初の一歩 - 共同実施組織経営案を活かして課題解決に取り組む
尾鷲支部は1市1町からなり、僻地校を多く抱え、小中あわせて24校ある三重県南部の小規模支部です。三重県は平成18年度より県下全域で学校事務共同実施の本格実施が始まりました。以来、各市町への働きかけの結果、具体的な共同実施運営組織が実現しました。尾鷲支部は他の地域に比べゆっくりとした歩みの中で三重県が提示した共同実施の標準モデル案の実現に向けて取り組を進めているところです。効果的な事務処理の工夫に加え、どのようにすれば学校運営や教育支援に寄与できるかを模索しているところです。
発表では、共同実施のもう一歩先のバージョンアップと各事務職員の意識の高まりをめざしてPDCAサイクルと三重県学校経営品質手法を参考に取り組んだ経緯を提案します。まずはじめにH20年度は主に個人を中心とした取り組みを行い、その後、H21年度には共同実施組織単位で取り組みました。そこから見えてきた成果や課題と学校経営品質及び三重県の共同実施の概要について発表します。共同実施を始めたばかりの地域の皆さんや、これから共同実施を始めようとしている地域の方々との意見交換や先進的に取り組んでいる地域の方々のアドバイスをいただければ幸いです。