第2分科会(情報企画部)
『一歩を踏み出すために! 学校事務組織化のヒント』
- 県内・全国の状況と、会員の意識調査から見えてくるもの -
第2分科会は、「愛知における学校事務のグランドデザイン」の実行策の1つである、『学校事務の組織化・規定化の推 進』を考え実行していくためのヒントを、県内外の状況と会員の意識調査の分析結果から探るという発表でした。
第1部では、学校事務の組織化についてと、全国の実践の概要が紹介された後、佐賀市立城南中学校事務主幹・古川治氏が、佐賀県の現状と課題について話を されました。3年前から共同実施の全県施行が始まっている佐賀県では、県教委が実施規程のひな形を提示し、その形態や規模を市町に委ねていること、共同実 施が県教委のHPに掲載されていることなどを話されました。今後も共同実施組織の長である者の権限の確立や、規程の整備等を進めていきたいとのことで した。
続く第2部では、会員及び市町村に対して行われたアンケートの回答に基づく現状分析と、全市で組織化の取り組みが始められている名古屋市・豊橋市の実 践の紹介があり、引き続いて、東海市立横須賀中学校事務長・坂見省二氏が東海市の取り組みについて話されました。世代交代が進む中でも正確な学校事務が 行われるよう、新しい学校事務組織の形成を考えていることなどを伺いました。「学校の目的を達成する=子どもたちの成長に役立つための学校事務を担ってい く」という意識が、自身の力となり、学校の力となるのだと強く感じました。
第3部では、文部科学省スポーツ・青少年局青少年課課長・勝山浩司氏が、定数改善がもたらす効果や、新学習指導要領に合わせた教材整備に伴う教材費と地 方交付税による財源措置について、ユーモアを交えてお話してくださいました。地方財政の情勢を理解しながら、学校事務を進めていきたいと思いました。
第4部では、質疑応答の形で、3人の助言者より愛知の学校事務職員へメッセージをいただきました。「学校現場での理解をどのように得るか」といった問いに対し て、「まずは挑戦してみることだ」などのアドバイスをいただきました。
分科会をとおして、自分の一歩が、愛知の学校事務の組織化の底上げと、学校全体を見渡せる存在である学校事務職員の一員となることに少しでも近づくことに なるのだ、という期待と責任を感じることができました。「一人の一歩より、百人の一歩を」との古川氏の言葉がありましたが、みなさんはどんな一歩を踏み出 されるでしょうか?