令和6年度学校事務情報交換会
令和6年12月18日(水)愛知教弘研修室
令和6年12月18日(水)、愛知教弘研修室において、愛知県内の各教育事務所次長兼総務課長・支所長代理、県校長会役員、県教頭会役員、市町村教育委員会職員、支部長、県事研役員の出席の下、学校事務情報交換会が開催されました。
はじめに、県事研の事業内容について事務局長より紹介がありました。「あい・学校スマイルプラン」でミッションとして掲げた「教職員や地域の人々とともに子どもたちの笑顔あふれる学校づくりを進める」を達成するために展開する、組織・人・地域の「3つの柱」を軸とした「5つの戦略」について説明が行われました。続いて、「5つの戦略」の具体的な取組として共同学校事務室のモデル案について、研究開発部長より紹介がありました。組織的な校務運営への参画のための幾つかの取組のうち、稲沢市の共同学校事務室ブロックに協力していただいた「バーチャルな共同学校事務室」の取組について、参加者へ詳細な説明が行われました。
次に、「共同学校事務室の現状と課題について」をテーマに、瀬戸市と岡崎市の実践報告が行われました。それぞれの市において共同学校事務室長を務める県事研副会長2名が報告者となり、両市の共同学校事務室に求められている役割や共同学校事務室での人材育成などの取組、それらに関する課題点を参加者と共有しました。
その後、「共同学校事務室の現状と課題について~課題解決の方策を考える~」と題して、三つの課題についてグループワークが行われました。グループで簡単な自己紹介が行われた後、最初の課題「共同学校事務室における人材育成について」の話し合いが始まりました。配付資料の「令和6年度愛知県市町村立学校事務職員研修計画」を参照しながら、各市町村での若手事務職員への研修の現状や教員の研修体系との比較、各教育事務所や市町村教育委員会からの共同学校事務室への支援体制について、参加者間で意見交換が行われました。
二つ目の課題「共同学校事務室を活用した校務運営参画について」では、配布資料の「事務職員の標準的な職務の明確化に係る学校管理規則参考例等の送付について(通知)」の別表第一と別表第二を参照しながら、主に別表第二に掲げられた業務について話し合われました。別表第二の業務について、各市町村での取り扱いや管理職の立場からの意見等がグループで共有されました。あるグループでは、別表第二の業務の危機管理に関連して、若手事務職員が職員会で避難訓練の経路の不備(防火シャッターを考慮していない点)を指摘した事例が紹介され、参加者からは「校務運営への参画が高いハードルだと思わなくてもよいのではないか。この事例のように、自らのもつ能力や情報を少し生かすだけで参画は行える」と意見が述べられました。
三つ目の課題「室長の能力や役割について」では、室長に必要な能力や室長へ求める役割について話し合われました。室長に必要な能力としては組織を動かすマネジメント能力や周りを巻き込むリーダーシップ、室長に求める役割として、共同学校事務室の長として市町村統一で業務改善に取り組むことや所属校の管理職に対する学校運営上の助言を行うことなどが挙げられました。
最後に、各グループの参加者で感想を述べ合った後、高浜市立翼小学校 校長 村越氏と、東三河教育事務所新城設楽支所 支所長代理 堀氏より、「組織的に参画に取り組むには、システム化が大切」「まず動き出し、そして改善する」「行政と学校、校長と事務職員、それぞれの立場の思いや動きをバラバラではなく集約すべき」などの講評をいただき、本会は閉会となりました。