愛知県事務研ナレッジサイト愛知県公立小中学校事務職員研究会

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平成30年度 事業計画

国においては、平成27年12月に中央教育審議会(以下「中教審」という)から出された「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について(答申)」を含む、3つの中教審答申に始まった学校教育に関する改革は進み、続いて「『次世代の学校・地域』創生プラン」が公表され、新しい学習指導要領の完全実施に向けて様々な改革が実行に移されています。このような中、平成29年4月に学校教育法が施行され、学校事務職員の職務規定が「事務をつかさどる」となり、併せて地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正により「共同学校事務室」の設置が規定されました。その後、中教審において、学校における働き方改革に関する審議が進められているところです。学校におけるマネジメント機能を十分に発揮するため、学校組織における唯一の総務・財務等に通じる専門職である学校事務職員がより主体的・積極的に校務運営に参画することで、学校の指導・運営体制を充実させ、学校の機能強化を図っていくというものです。

愛知県では、「あいちの教育ビジョン2020-第三次愛知県教育振興基本計画-」の中で学校事務の共同実施の一層の推進が必要であると明記され、また、「教員の多忙化解消プロジェクトチーム」の中でも、学校事務職員の役割の見直しと学校事務の共同実施体制の強化などが提言されました。そして、平成29年4月に「市町村立学校事務職員の標準的な職及び標準職務遂行能力」が制定され、主事から総括事務長まで職名に応じた職務遂行能力の内容が示されました。その後、平成29年12月に「共同学校事務室のモデル案」が示され、続いて平成30年1月には、「学校事務職員の校務運営への参画について」が通知され、学校事務職員の強みを生かした校務運営参画を進めるための具体的取組例が示されました。

このような国や県の動きをしっかりと受け止め、県事研は、「協働・創造・発信! チームでつなぐ子どもたちの笑顔」をテーマに、教職員や地域の人々とともに子どもたちの豊かな学びを実現するため、学校のマネジメント機能の強化に向け、学校事務に期待されている役割の実現を目指します。従来の事務処理作業の延長線ではなく、マネジメント全体の視点から効果的・効率的な事務のあり方を見直す必要があります。学校事務を「つかさどる」にふさわしい責任と権限をもって主体的にマネジメントに参画する学校事務職員への変革が求められている中、それを担う人材を育成していく体制を構築していきます。

また、学校事務職員の職務内容の改正に向けては、校長のリーダーシップを支えていくため、教頭との役割分担・連携・協働のもとに、これからの学校づくりを担う新たな職務内容の具現化に向けて、「共同学校事務室」での職務内容と併せて整理し、職位に応じた役割分担をもとにした、新たな学校事務のあり方を追求していきます。

そして、県事研組織としての役割である

  1. ① 研究会組織として、教育行政に係る研究をし、シンクタンクの役割を担う
  2. ② 支部間の情報共有や会員相互の交流を進め、『愛知は一つ』として会員をまとめる
  3. ③ 関係諸機関・諸団体(県教委・校長会等)との連携・協働を図り円滑な関係を築く
という、3つの役割を念頭に置くとともに、最小限の活動で教育現場に最大限の効果を生み出すという視点も考慮し、愛知の学校事務の抱える課題解決に向けて、引き続き「新たな職の開拓」とその実現に必要な「人財育成」を中心課題として、特に以下の3点を重点に研究会事業を推進していきます。

1 第2期スマイルプランの推進

昨年度県事研創立60周年を迎え、第1期の理念を継承し、愛知における学校事務のグランドデザインとして第2期あい・学校スマイルプランを策定しました。「教職員や地域の人々とともに子どもたちの笑顔あふれる学校づくりを進める」というミッション(学校事務・学校事務職員の使命)を果たすため、重点目標として、「チームとしての学校づくり」、「地域とともにある学校づくり」、「学校づくりを推進する共同実施」の3つを掲げました。そしてスマイルプランの推進に向け、組織・人・地域の3つを学校事務の重点領域の柱として、具体的展開を図っていきます。

また、学校事務情報交換会等の場面を通して、各支部・市町村での新たな職務内容や人財育成の具現化に向けての課題を探り、県・支部・市町村・共同実施組織との役割分担・連携方策を考えます。

また、本年度は学校づくり支援検討委員会の答申を受けた組織再構築2年目の年であり、移行完結年ととらえています。本年度より1局3部体制となり、事務局を中心とする部局間の連携・協働がより一層重要になってきます。部局の連携・協働を強化し、それをもとにした県事研と支部・市町村組織との役割分担も意識しつつ、県事研活動及び事業のあり方について引き続きスリム化を念頭に置き、学校経営を支援していく観点から次の世代につなぐ県事研活動の展開を図ります。

2 周年事業、今後の県大会への対応

昨年、県事研創立60周年を新たな愛知の研究活動に向けた第一歩と位置づけました。周年事業の一つとしてリニューアルされたナレッジサイトの定着を図り、有効な活用方法を引き続き検討するとともに、情報の戦略化を積極的に図ります。

また、本年度は、第50回東海大会稲沢大会兼県大会に向けて、大会を主催する立場から東海稲沢大会実行委員会を中心に部局間の協働機能を強化し、関係機関との連携・協働を図り、県全体としての企画・運営を進めます。併せて大会を通して学校事務が抱える課題を関係者と共に考え、解決する場面として位置付けて、今後の愛知の学校事務のあり方を方向づけていきます。また、今後の県大会のあり方について、県大会が県内の学校事務職員が集まる唯一の県教委主催全体研修の場面という役割を再認識し、さらなる発展につなげていけるように、長期的な展望に立ち検討を進めます。

3 関係諸機関・諸団体との更なる協働機能の強化

学校教育法を始めとする学校事務職員に関わる様々な法律改正や、それを受けての県教委からの通知の具現化を図ります。特に学校事務職員の職務の見直し、校務運営への参画、共同学校事務室の市町村での具体的な展開における、法的・人的・財政的環境整備について、県教委や県校長会を始め、市町村教育委員会等関係諸機関・諸団体に働きかけていきます。併せて、学校事務の改善に向け、それぞれの立場を踏まえた課題を解決していく場面の構築に向けて働きかけていきます。特に、職指定・標準的な職務通知・各種事務処理規程等の整備については、国・県の通知を踏まえ、愛知のモデル案を作成するなど、支部・市町村での取り組みを支援していきます。

また、人財育成に向けては、平成29年に県事研提案の「総合的な人財育成体制」トータルプランに基づき、関係諸機関とともに制度研修のあり方を考え、プランを実行していきます。また、県全体規模の研修と地域に応じた研修等、自主研修について県事研と各支部、市町村との役割分担、研修体系等について議論を深めていきます。また、引き続き研修企画委員会再設置に向けて、県教委を始め関係諸機関・諸団体に働きかけていきます。併せて、愛知県総合教育センターとの連携・協働体制を強化し、職位に応じた研修の企画運営を進めていきます。

学校事務情報交換会では、愛知の学校事務が抱える課題の共有を図り、喫緊の重要課題となる学校事務職員の校務運営への参画や新たな標準職務表とそれを推進する共同学校事務室の具現化について、教育関係諸機関・諸団体とともに考えます。