愛知県事務研ナレッジサイト愛知県公立小中学校事務職員研究会

愛知事務研ナレッジサイト

(分科会参加レポート)

第3分科会(知多支部)

 「少経験者支援の取り組み」

   - 3つの支援策を通して -

   知多支部では採用からの経験年数5年以内の事務職員を少経験者と規定し、今後10年間で半数以上の事務職員が退職し、年齢構成や経験年数が大きく変わる中で、大きな課題である、少経験者支援の3つの取り組みが提案されました。

年3回行われている研修講座の内容を少経験者向けのテーマに変更し、諸手当認定事務などの「職務領域」、教育法令や情報処理などの「基本領域」を中心とした研修内容に改め、成果をあげている状況が報告されました。

 

また、『知多版 職場研修の手引き』の作成は、少経験者支援はもとより、職場研修担当者に対する支援策にもなっているとのことでした。県教委から配布される『職場研修の手引き』は研修項目を一覧にしたものに過ぎず、職場研修担当者にはかなりの負担となっています。『知多版 職場研修の手引き』では、用語解説から、諸手当認定事務など実務、報告書の作成・提出までが詳しく解説されています。基礎編の「?事務職と学校を理解しよう?」では学校の職員分類モデルや学校の諸機関などが掲載されています。私も新規採用された頃を思い出すと、教育事務所と教育委員会の違いすらわからず、苦労した経験がありますので、新規採用者にとっては、重要な項目だと感心しました。

 

さらに取り組みのひとつとして、「知事研ホームページのリニューアル」が紹介されました。掲載内容を様式等のダウンロードコーナーと掲示版機能に絞り込み、ダウンロードコーナーはナレッジサイトとの重複を避けました。掲示版は1日平均20人(支部事務職員数の15%)が利用しているとの説明がありました。

 

続いて、質疑応答では、手引きの現場での活用状況や研修講座の具体的な内容に対する質問が寄せられました。その後の情報交換では愛日支部の研修講座と安城市のデータベースを用いた少経験者支援の説明が各支部からありました。

 

最後に、知多教育事務所より助言をいただきました。「少経験者研修については、教育事務所、市町村教委と事務研が役割分担し、情報交換を交えつつ進めていきたい。職場研修担当者に対する支援策、30・40歳代に対する次世代のリーダー育成についても、教育事務所の仕事として支援していきたい」との話でした。若い世代へは「今の環境に甘んじることなく、自分の頭で考え行動して行ってもらいたい」との言葉をいただき、分科会は終了しました。

 

手引きで言えば、常に最新版に維持し活用を促すこと。掲示板については、同一利用者の連続投稿が目立っているので、活用の幅を広げ、会員へ深く浸透させる努力が必要だと感じました。私の支部でも自主研修やサポート体制を研究していますので、当日参加者に配布された『知多版 職場研修の手引き』は大変参考になりました。当支部でも活用できるよう研究を進めていきたいと思います。


また、分科会場後方に資料コーナーを設け、知多支部の手引き等が自由に閲覧できるようにした試みは、分科会参加者にとって、わかりやすい発表に繋がったと思われます。