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(分科会参加レポート)

第1分科会(研修部)

   繋げよう!教職員評価と人材育成

 - 学校の教育力向上のために -

 

 第1分科会では、愛知県において昨年度から導入された教職員評価制度について発表がありました。導入されて2年目ということもあり、まだ事務職員の中でもどのようなことを書けばよいか、他の事務職員はどのようなことを書いているか気になるという方が多いと思われます。研修部では教職員評価制度を人材育成と結び付け、学校の教育力向上に向けていかに関わっていくかとの視点から提案を行いました。


 会は2部構成で、研修部からの提案、広島大学大学院教授の古賀一博先生による講演・質疑応答の順に進行していきました。

 研修部からの提案では、教職員評価制度の目的・導入経緯の説明がありました。既に企業では評価制度は実施されており、教職員評価は社会的に求められた制度であると言えます。また、設定する目標については自分の思いだけでのやりたいこと、達成したいことを書けばよいというものではなく、その年の学校の経営方針にリンクした形で設定すべきであるということでした。

 目標を定めたら、取り組みの経過、そして結果について評価を受けますが、しかしながら、評価者は学校長で教員出身ということもあり事務職員の職務内容を熟知している人は多く無いのではないだろうか、また「事務職員固有の専門的な分野の仕事」と「学校教育目標」とは結びつけにくいということなど、事務職員の評価制度に対する悩みは多くあります。

 そこで研修部から、評価制度に事務長等同職種の評価補助者の評価を入れていくこと、評価シートを身近な学校事務職員同士で開示できる体制作りが提案されました。経験の浅い主事・主任にとっては、経験豊富な事務長・主査のシートを見ることによって明確な目標ができ、有意義な人材育成につながっていくのではないかとのことでした。

 古賀一博先生による講演では、到達目標が学校目標とかけ離れていては意味が無く、両者が繋がりのあるような目標を立てるようにした方がよいと言われました。また、評価をするには数字で表すことが一番よい方法だが、目標に到達するために低く設定したのでは意味がないので、その数字には透明性・説得性が必要であると言われました。

 教職員評価制度の内、目標を考えるのは非常に難しく毎年悩むものですが、しっかりと考え自己を成長させていくようなものになっていければと思います。